甘えの構造〜てらこや版

「では、お言葉に甘えて・・・・」は、普段から時々使う言葉です。
特にビジネスの世界では、さらにちょっと重い意味を持っています。

つまりこの言葉は「あなたとの関係をさらに深いものにさせていただきます」というメッセージが含まれています。

「甘える」ということを少し否定的に捉える方もいらっしゃると思いますが、私たちはむしろお互いの関係を受け入れ、さらに深める良い言葉だと思っています。

その「甘え」を受け入れることを通じて、相手に甘えることもできる「お互いさま」という双方向の関係が生まれていくような気がします。

「甘える」ことが苦手だったり、出来なかったりする方も、てらこやを訪れているのかもしれません。

相手に心を開くはじめの一歩の「甘えてみること」を始めてみませんか?

再生

てらこやに出入りする中で、その暖かい空気を感じ、元気を取り戻す方がいらっしゃいます。

それを、「てらこやが人を再生する」というふうにおっしゃる方がいらっしゃいます。

でも、私たちは違う見方をしています。

てらこやで起きていることは、皆さんが感じるてらこやの静かな暖かい空気に包まれ、自分自身で心を静め、本来の自分を取り戻し、そこから新しい芽吹きを得ることだと思っています。

本来の自分の中にある新しい道、新しい可能性に気づき、そこからまた一歩を踏み出す・・・そんなお手伝いをしたいと思っています。

暖かい雰囲気とは

てらこや新都心の運営は、子どもたちの声に囲まれ、日々の雑事に追われ、どちらかというと毎日が慌ただしく、あっという間に過ぎていきます。

そんな中で、人々の声が途絶え、特に追われるような仕事もなく、まるでエアポケットに入ったように、ひっそりと静まりかえるひと時があります。

私たち運営者が、ゆったり流れる時間の中で、思い思いの仕事をしながら温かい雰囲気の中にリラックスして身を置く・・・・そんなチームの雰囲気は、きっとこの施設全体に行き渡り、ここを訪れる皆さまにもきっと届く、そんな話をしていました。

いつかもブログで書きましたが、居場所とは物理的な場所ではなく、そこに集う人たちの人間関係だということを改めて感じた、ホッとする時間でした。

2024年を迎えて

1/15は小正月です。
この日でお正月の行事もひと段落です。
そんな機会をとらえて、私たちの2024年にかける想いをまとめてみました。
長文になりますが、どうぞご覧ください。

2024年を迎えて

驚くとともに、胸が痛むニュースで2024年が明けました。
災害に遭われた皆さま、そして、ご関係の皆さま、心からお見舞い申し上げます。

昨年のてらこや新都心は10年という節目を機会に、その活動についていろいろと考え、議論してきた1年でした。

その結果、次の10年を見据えた方向性が定まりましたので、ご紹介して新しい年のご挨拶とさせていただきます。

・居場所について

私たちは「地域の居場所作り」という括りの中で活動を続けてまいりました。
両親から受け継いだ家を開き、多くの人を迎えいれ、「場」を提供することが居場所作りだという考え方でした。

しかしながら、私たち自身がその「居場所」の心地よさと温かさを感じるようになり、その心を見つめると、「居場所は、そこに集う人々の絆を通じて、私たちの心の中にできる」という思いが強くなりました。

・違いを認めるということについて

私たちの中心の活動の一つである「子どもラボ」は、その運営については「違いを認める」、「差別をしない」、「一人一人の個性を見つめる」ということを基本方針としてきました。

それは私たちがよく口にする「虹は七色というが、その色の境目はない」という言葉に表れています。

この地域に暮らす子どもたちへと視野が広がる中で、学校に行きにくい子どもたちの話が聞こえてくるようになりました。

その仕組み上、やむを得ないとはいえ、学校という集団生活に馴染めず、区別され、取り残されがちな子どもたちも、てらこやとして受け入れていきたいという気持ちが強くなりました。

また、そうすることによって子を思う子育て世代へのサポートにもなると考えています。

・人を大切にするということについて

子どもラボに集まる子どもたちは、自分で考え、行動し、結果を受け入れることを通じて自己肯定感を育むという基本理念に基づき、安全に気を使いながらも可能な限り自由に活動しています。

そんな中で、気になることはやはり人間関係の不器用さです。 

ネット社会の弊害なのでしょうか、人を大切にするという心が育ちにくい印象があります。

自分を大切にすることを学び、そのことを通じて人を大切にすることを知る・・・・という働きかけを強めていく必要があると感じています。

以上のような点を踏まえ、てらこや新都心は今までの「場所を提供する」ということから、「温かい小さなお節介」を行うことにより、今まで以上に、ここに集う皆さんとの絆を大切にしていきたいと思います。

その考え方を具体化するために、今年から2つの新しいプロジェクトをスタートさせることにいたしました。

・「いのちのはなし」講座

子どもたちやその保護者に対して、自分を大事にし、他人を大切に思う心を育てる講座やワークショップを企画していきたいと思います。

長年温めてきた思いですが、今を機会ととらえて、みなさまのサポートを仰ぎながら、一歩一歩進めていきたいと思います。

・FSてらこや新都心

FSとは、フリースクールのことですが、極々小規模なところから始めるために、あえて略称にいたしました。

てらこや新都心に併設されている学研教室の資材を活用しながら、学校に行きにくい子どもたちの学びの場として、子どもたちの「学びたい」という気持ちを受け止め、学びの楽しさを感じ取ってもらいたいと思います。
すでに近隣の小学校からは、てらこやでの学習を出席日数として認めるとの内諾も得ており、責任の重さを感じながらのプロジェクトスタートとなります。

このような活動方針の変更(進化?)に伴い、活動を表すキャッチフレーズを「ここにあります、あなたの居場所」から「てらこや新都心は、小さなお節介を通じて、温かい絆を育てます」に変更いたしました。

今後の活動は、今まで以上に、ここに集うみなさまに深く関わり、サポートしていくことになるため、身が引き締まる思いで新年を迎えた私たちです。

引き続き、みなさまのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

                てらこや新都心 

                代表 渋谷 明美

居場所は作るもの?


私たちの活動を紹介するときに、簡単に「地域の居場所作り」ということがよくあります。

この「居場所作り」という言葉は、私たちのような活動をする団体、人たちにとってわかりやすい便利な言葉です。

でも、最近は考えがちょっと変わってきています。

確かに私たちは、毎日てらこやを開き、子どもを含む様々な人たちをお迎えしています。

放課後に遊びに来る子どもたち、ワークショップを主催する人たちとその参加者、シェアオフィスを利用するテナントさん、そして併設のイタリアンレストランを利用する皆様・・・・

そんな中で、私たちがしていることは、ただ「開いてお迎えする」ことで、「居場所を作る」ということとはちょっと違うような気がします。

最近いらした方が、こんなことをおっしゃっていました。

「前を通るたびに、温かい雰囲気がある場所だと感じていました。ある晩、前を通ったら、ほんのり灯もる常夜灯を見て、次の日に、つい来てしまいました。」

私たちは、今はこう考えています。

「居場所は作るものではなく、選ぶもの」

今、私たちがしていることは、必要としている人に「ここがあなたの居場所ですよ」という想いが伝わるように、てらこやを温かい「気」で満たすことです。

きっと、必要な人にはその気持ちが伝わると信じながら・・・・